2002/12/30
MON |
午後3時 今出川大宮のパン屋にて
起きると、昼を過ぎていた。もうすぐ2時である。四条の錦市場近くにあるカフェへ入るつもりであったが、自転車を停める場所に困る。そこで、少し北へ行き、烏丸御池にある別の店へ行くことにした。場所は簡単に見つかったが、うろうろしているうちに、どんどんランチの終了時刻は近づいていた。終了時刻まではあと15分あるが、880円という値段が私の行動を止めた。安くつけたい。もう少し北へ行けば、自転車を停めやすくて、安い店があるはずだ。 気がつけば、さらに北へ行った京都御所で缶コーヒーを飲んでいた。今出川通りでパンにしよう。ガイドブックを見てどこにしようか考えた。イートインが出来るという店があるが、この店はかなり遠くにある。しかし、ここが一番気に入った。自分の勘に忠実に行くか。北へ北への次は、西へ西へ。あれか、あった。 北に駅四つ分、西に駅二つ分、自転車で動いた先は、まさにフランスであった。流れている音楽といい、留学生の客といい、店の雰囲気がはまっていた。ソーセージのパンやカレーパン二号という変わった名前のパンを選んだ。「温めますか?」と意外な一言。少し経つと、思っていたよりももっとアツアツになってでてきた。パンのために、はるばるここまできたものだ。良い店を見つけた。幸せな気分になった。 |
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2002/12/19
THU |
午後1時 いつもの店にて
毎週木曜日はこの店でランチを取ることが習慣となっている。それは、きついフランス語の前には美味しいランチという自分との契約である。今日も行った。向こうは、来た来たという雰囲気であった。座ると「今日のご飯で?」と聞かれた。そのとおりである。「食後にホットチャイですね?」いや、チャイはいつも飲んでいるわけではない。私は、本日のご飯が、合格点に達していたら頼むようにしているのだが、まぁ最近はよく頼んでいたほうか。向こうが私の好みを分かってくれていることが嬉しかったので、チャイも注文した。思えば、私はいつもこのメニューしか頼んでいなかったか。今日のご飯は「厚揚げ豆腐のまいたけおろし丼」であった。名前からは想像できないくらい美味しかった。これからは、「いつものやつ」でいけるなと思った。 |
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2002/12/16
MON |
午後1時 パソコン室の近くにて
友人と昼飯を食べる。今年もあとわずか、もうすぐ受験の季節である。彼が初めての家庭教師として教えている子は、来年東大を受験する。東大とは、最初にしては難しい仕事だ。残念ながら、模試の結果はいまいちよろしくないという。彼によると、数学というのは、ある程度難しい問題になると、閃きになるという。なるほど、閃きというのは教えるのは難しいものだ。思えば、数学が必要と言われる経済学部なのに、数学を勉強していない。それは、授業を取っていないからである。ただ、数学は必須ではない。あまり数学を勉強しなくても、不思議とこのままするするといけそうな気もしている。 |
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2002/12/14
SAT |
午後6時 四条の書店にて
来週の月曜日までにレポートを出さねばならない。水質保全の重要性について書けというものである。二〜三枚といえども、方針が決まらないから、進まない。そこで、小論文の問題集からヒントを得ようとジュンク堂へ行く。センターの本が多く並んでいたため、私が求めていた本は見当たらなかった。そこで、医科系の過去問を見てみる。その中に、気になる問題があった。それは、川崎医科大学の「あなたが代表的日本人と思っている人について書きなさい」という問いであった。私は、いろいろな人を考えた。さて、解答では誰にしてきたかと、わくわくして見てみると、私自身であると来たから驚いた。解答によると、坂本竜馬や豊臣秀吉では駄目だという。一通り解答は読んだが、そういうものなのかと納得できないところもあった。代表的日本人とは何を指すのだろうかと考えながら、下宿へ帰った。 |
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2002/12/13
FRI |
午後8時 三条の焼肉店にて
今日は、サークルの忘年会であった。焼肉食べ放題である。3400円と結構高めについたが、上ロースは3回頼めたし、アイスクリームを二回、ケーキも食べた。まぁ、元は取れたと思うから良い。なかなか美味しかった。先輩も良い店を知っているものだ。私は途中から肉を返す係をしていたが、どこに肉を置いて、どこに野菜をおけば効率的かということが分かった。キャベツは、肉の抵抗勢力となってはいけない。つまり、キャベツは肉を追加注文している間に焼くべきである。肉を焼きながら、「あぁ、学生してるなぁ」と、隣に座っていた友人がしみじみと言ったことが印象的であった。 |
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2002/12/12
THU |
午後9時 コンビニにて
一週間で一番大変なフランス語の後は、大学の中にある北部食堂で晩御飯。いっぱい食べる。納豆、切干大根、豆腐、昆布豆、竜田丼、フルーツで850円を超える。カロリーも1000キロを超えた。食堂で食べる値段ではないと友人は言う。確かにそうかもしれない。しかし、栄養のあるものを食べられる時に、食べておかねばという意識がそうさせるのかもしれない。満腹で家に帰るが、ここの更新をしていると、不思議なことに空腹になってきた。 近くのコンビニへ行く。目的はポテトチップスである。普通の値段のサイズにするか、量はあるが、値段が高いプリングルスのロングにするか。前者は、満腹になる保証はない。しかし、後者を一気に食べるのは、健康的ではなかろう。プリングルスのひげのおっちゃんとしばらくにらめっこする。すると、抑圧からの解放という言葉が脳裏をよぎったので、迷った結果そっちにした。明日は、楽しい経営学だけである。今週はバイトがなかったが、フランス語の小テストがあって、何かと精神的に疲れた。 |
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2002/12/09
MON |
午後3時 経済学部の二階にて
この日が来た。ゼミの結果である。午後一時半には掲示するとのことであったが、その頃は体育であったため、午後三時頃になった。おそらく大丈夫だとは思うが、相手が相手である。期待していくと、裏切られた時のショックが大きい。どうかなぁという程度で行った。もし落としてきたら、ソニー自叙伝を今日のうちに捨てて、今後しばらくソニー製品は買わないぞと思っていた。もう三時だったのに、人が群がっていた。人の隙間から掲示板を見てみると、あった。まぁ、そりゃそうだろうと思うところもあったが、何よりも安心した。その後、めでたいので、四条の大丸のレストラン街へ行く。食べるのは、とんかつである。今日の桶盛りかつ定食は、特に美味しかった。 |
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2002/12/08
SUN |
午後1時 西友の一階にて
前々から革のズボンは欲しかった。そして手の届く範囲になかったため、ずっと見てるだけであった。私が革のズボンを欲しいと思ったのは、きらきらひかるの杉先生を見たときからだと思う。革のズボンで街を颯爽と歩きたい。どこに売っているかは知っていた。西友の一階の服屋である。受験の前から何度か見に行った。そしてようやく時が来た。ハーレーダビッドソンというマークがついていたものが欲しかった。しかし、いざはいてみると、ブカブカであった。製造元のメーカーがもうないので、私のウエストにあったものを取り寄せることはできないが、インディアンというところのものならばいけそうだ。2万円を超えるものを買ったのは久々である。しばらく毎日が楽しみである。 |
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2002/12/07
SAT |
午後5時 実家にて
実家へ戻る。先週、時間の都合でできなかったビーフシチューを食べるためである。ところが、圧力鍋のふたが開かなくなった。蒸気は完全に抜けているはずなのに、回しても回しても、カチカチという音しかしないのである。母が製造元へ電話した。すると、鍋事業からは撤退しましたと言われたらしい。この鍋は、私が小さい頃からあったが、20年前のものとは知らなかった。今日までご苦労であった。鍋はその中に肉を人質に取ったまま、ベランダへ連れて行かれた。そして結局、ピザーラに電話することになる。 |
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2002/12/06
FRI |
午後10時 清水寺にて
今日も我らはお好み焼屋へ行く。うちのサークルは、今日は私を含めて三人しか来ていなかった。お好み焼の大盛りと焼きそばの大盛りに、トンペイやサラダを注文する。忘年会の話が出た。当初は鍋にしようという案であった。しかし、以前ちゃんこ鍋屋であまり食えないまま高くついた経験がある私は、「鍋というものは、よそで食べると、材料費の割に高い」と主張して、焼肉に変更させた。来週は、三千円で焼肉食べ放題になりそうだ。かなりの量を注文したが、忘年会の話で熱くなっているうちに、いつの間にかなくなってしまった。まだ足りぬ。そこで、餅入りとキムチ入りのお好み焼きの大盛りを追加した。思う存分食べたなと思うと、一人1800円についた。前回のほぼ3倍についたが、先輩が少し多い目に出してくれた。私の所属サークルの活動は、毎週こんな感じである。 さて、このあと今日は、サークルの子と二人で寺に行くことになっていた。関西ウォーカーの蠍座の恋愛運は、星でいっぱいだったものだから、おそらく今日のことだろうとわくわくしていた。ところが、彼女は実家に帰らねばならなくなったという。占いはあてにならんと思いつつも、しかし、このまま下宿に戻ったところで特にやることもないし、せっかくだから、見てみるかと思い、一人で五条坂を上る。 清水寺の夜間拝観は綺麗だから、ぜひ行ってみてと教えてくれたのは、今日はコンパで休みの京都人であった。本来ならば、三人で行くはずだったのだが、まさか一人になるとは想像できなかった。しかし、その子の言ったことは本当であった。舞台からの京都の夜景は、確かに美しい。すると、カップルに写真を撮ってくださいと声をかけられる。もう少し右に立つと、京都タワーが綺麗に入りますよとちょっとした写真家の気分で撮る。私は一体、何をしているのか。星は出ていて、確かに綺麗であったが、東山区はかなり寒い。 |
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2002/12/03
TUE |
午後4時 経済学部の7Fにて
ゼミの面接の日がやってきた。このゼミを取りに行くということで、今日の昼飯はチキンカレーにした。開始時刻である14時の少し前に着くと、行列が出来ていた。整理券をもらった。それによると、定員は10名で、面接は二人一組で行うようで、私は最後尾であるようだ。最終というのは、ある意味でやりやすい。私の組の面接は四時十分からである。一度、下宿に引き返して作戦を練ることにした。予想していたよりも相手の数が多かった。 最後というのは、面接までの時間があるだけ有利である。しかし、前の人間よりも上のことをしなければ勝てないわけである。相手がどういう人材を求めているかをよく考えて対応することにした。それは、企業や業界の分析を調査したり、企業への提案や処方箋を書いたりするような仕事につきたい人を求むということであった。なぜこのゼミを選んだのかという問いが出てきたら、今の内容を自分の言葉で書き換えて答えることにした。 今回は、受験の時よりも相手が手強い。応募数は十九だという。最終は有利だと思っていた私であったが、上から十人までに入れるか不安になった。最後のグループは三人一組で面接した。同じ組の相手は女の子二人。面接は、院生の人が二人と先生の三人であった。自己紹介を一分で行うというのは、列に並んでいたときに前の組の人々が言っていたので、女の子が話している間に考える余裕があった。自己紹介は、このゼミの志望動機を話したり、昔書いた日米の価値観についてのレポートの一部を簡単に説明したり、自分のバイト先ではどのようにして、仕事が行われているかということを説明したりと計画通りできた。 自分のビジョンを話した後は、「バイトや課外活動で得たものは何か。」という問いであった。ここで私は、「組織のしがらみです」と変化球を投げてみた。「大きな企業に限らず、バイト先という小さな組織の中にも、さまざまな人間がいるわけで、当然、価値観の違いがあります。しかしながら、悪い点ばかりを見るのではなく、良いところも見るようにしようと思うようになりました」と神父のようなことを言う。同時に、「人の気持ちは理解できないもので、私が相談に来た生徒を理解したというのは、私が生徒の気持ちを想像したもので、理解したつもりになっているだけにすぎないのであって、本当に理解しているとはいえるのかということを考えるようになりました。」と高校の国語の授業に出てきた文章に載っていたことを言った。 その次は、夏休みは何をしましたかという問いが出た。前の子は海外旅行といったいかにも学生だなという微笑ましい話であったように思えるが、彼女が話している間に、私の頭が回転して出したものは、有機農業の現場へ行ったことであった。このことを話すと、相手は予想もせぬ答えに驚いたようで、どうして有機農業にと聞いてきた。それ、驚いたかと私は少し嬉しくなった一方で、理由を聞いてくることまでは予想していなかったので、少し困った。「単純に美味しいものを食べるのが好きだからです。」と言ったが、それだけではまずかろうと思い、「美味しんぼのサラダ対決の際の海原雄山の話が印象的で有機農業に興味を持ちました。」とかわした。それから、自然は無限にあるものだと考えてきた近代経済学に対する反省へと持っていく。すると、「それではどうして経済学部に来たの」と先生につっこまれる。それなら、農学部に行けばということであろう。「もともとは法学部でしたが、どうもやっていることが自分のしたいことと違うと思うようになりました。」と逃げる。 面接を担当しているた院生らしき人が持っていた名簿がちらりと見えた。自分の名前に丸がついていた。さて、これはいけるということであろうか。それとも落とす人に丸をつけたのか。いや、普通は前者であろう。ただ、近代経済学の批判をしたのは、まずかったかとも思えた。 以上で面接は終わるが、最後に聞いておきたいことはあるかという問いがきた。面接で活かそうと思って週末に読んだソニー自叙伝のことをまだ使えていなかったので、「入学式の後にあった、経済学部の講演会で先生の話を聞いて以来、このゼミに入ることを決めておりました。ソニー自叙伝も読みました。どうぞ末永くお付き合いさせてください。」と言った。最後のセリフは、仕事のできる人がこっそり教えてくれた現場の知恵という雑誌に載っていたものを切り札として使った。すると、「ああ、アピールね」と先生は笑っていた。とりあえず、できることはみんなした。恐らく、大丈夫だとは思うが、定員がたった十人であるだけに不安であった。しかし、これで駄目だったなら、またその時に考えようと思う。 |
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2002/12/01
SUN |
午後10時 京阪電車にて
ゼミの面接が近づいてきた。明後日である。私が希望するゼミは、グローバル企業の経営分析を扱う。ゼミの説明会に行った友人によると、彼はこのゼミには、結構いい印象を持ったと言っていた。恐らく定員よりも少し多くの人が来るだろう。しかし、ここにはなんとしてでも入らねばならない。なぜか。それは、入学式の後にあった講演会で、この先生の話を聞いて、この人の授業はぜひとも取ろうと思ったからである。そこで、面接までの準備として何かできることはないか。それでは、教授紹介の本の中にあった、新入生に薦める本を読んでおこうか。彼の薦める本は、ソニー自叙伝であった。これは意外に厚い。この週末は、この本を読むのに使った。先ほどようやく読み終わった。面接のときに活かせたらいいが。 |
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